COBIT5フレームワーク その25

皆さま、GEIT(Governance of Enterprise Information Technology)のエバンジェリスト事、ITコーディネータの元村憲一です。

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ブログの第129回目は、このブログの本題になっている GEITについての続きです。

昨日の第128回目で、付録C IT達成目標とIT関連プロセスの詳細なマッピングの説明に入りました。

今日は、その続きです。

 

まずは、昨日お伝えした事の確認からです。

付録Cの対応表は、IT達成目標がIT関連のプロセスによって、どのようにサポートされているかを詳細に示しています。

 

この対応表は、以下の情報で構成されています。

 ・列の見出し:IT BSCの視点でグループを分けた、17個全ての一般的なIT達成目標
 ・行の見出し:ドメイン別にグループ分けされた、 37個全てのCOBIT5のプロセス
 ・IT達成目標が、COBIT5のIT関連のプロセスによってどのようにサポートされるかというマッピング

 

IT達成目標とIT関連プロセスのマッピングは、以下の2つの尺度を用いて表現されています。

 ・P:主要
 ・S:副次的

 

昨日の確認ができたところで、37個のCOBIT5のプロセスから見た、17個のIT達成目標の関係(マッピング)に入ります。

COBIT5フレームワークにある、付録Cの表を直接貼り付けて説明したいのですが、著作権の問題があるかもしれませんので、内容を文章で表現します。

 

・評価、方向付けおよびモニタリング

EDM01 ガバナンスフレームワークの設定と維持の保証

 P:主要
  01 ITと事業戦略の整合性
  03 IT関連の意思決定に対する経営幹部のコミットメント
  07 ビジネス要件に合致したITサービスの提供

 S:副次的
  02 ビジネスが外部の法令と規制に準拠するためのITの準拠性とサポート
  04 ITに関連する事業リスクの管理
  05 ITを活用した投資とサービスポートフォリオにより実現された利益
  06 ITコスト、効果およびリスクの透明性
  09 ITの俊敏性
  10 情報情報処理インフラストラクチャ、アプリケーションのセキュリティ
  11 IT資産、資源および能力の最適化
  12 アプリケーションと技術をビジネスプロセスへ組み込むことによる、ビジネスプロセスの可能性とサポート力
  13 納期、予算、要件および品質基準を守り、効果を出すプログラムの提供
  14 意思決定のための信頼できる有用な情報の可用性
  15 内部ポリシーへのITの準拠
  16 有能で意欲のあるビジネスおよびITの担当者
  17 ビジネス革新のための知識、専門性および取り組み事例

 

EDM02 効果実現の保証

 P:主要
  01 ITと事業戦略の整合性
  05 ITを活用した投資とサービスポートフォリオにより実現された利益
  06 ITコスト、効果およびリスクの透明性
  07 ビジネス要件に合致したITサービスの提供
  17 ビジネス革新のための知識、専門性および取り組み事例

 S:副次的
  03 IT関連の意思決定に対する経営幹部のコミットメント
  08 アプリケーション、情報および技術ソリューションの適切な使用
  11 IT資産、資源および能力の最適化
  12 アプリケーションと技術をビジネスプロセスへ組み込むことによる、ビジネスプロセスの可能性とサポート力
  13 納期、予算、要件および品質基準を守り、効果を出すプログラムの提供
  14 意思決定のための信頼できる有用な情報の可用性
  16 有能で意欲のあるビジネスおよびITの担当者

 

EDM03 リスク最適化の保証

 P:主要
  04 ITに関連する事業リスクの管理
  06 ITコスト、効果およびリスクの透明性
  10 情報情報処理インフラストラクチャ、アプリケーションのセキュリティ
  15 内部ポリシーへのITの準拠

 S:副次的
  01 ITと事業戦略の整合性
  02 ビジネスが外部の法令と規制に準拠するためのITの準拠性とサポート
  03 IT関連の意思決定に対する経営幹部のコミットメント
  07 ビジネス要件に合致したITサービスの提供
  08 アプリケーション、情報および技術ソリューションの適切な使用
  13 納期、予算、要件および品質基準を守り、効果を出すプログラムの提供
  14 意思決定のための信頼できる有用な情報の可用性
  16 有能で意欲のあるビジネスおよびITの担当者
  17 ビジネス革新のための知識、専門性および取り組み事例

 

EDM04 資源最適化の保証

 P:主要
  09 ITの俊敏性
  11 IT資産、資源および能力の最適化
  16 有能で意欲のあるビジネスおよびITの担当者

 S:副次的
  01 ITと事業戦略の整合性
  03 IT関連の意思決定に対する経営幹部のコミットメント
  04 ITに関連する事業リスクの管理
  05 ITを活用した投資とサービスポートフォリオにより実現された利益
  06 ITコスト、効果およびリスクの透明性
  07 ビジネス要件に合致したITサービスの提供
  08 アプリケーション、情報および技術ソリューションの適切な使用
  13 納期、予算、要件および品質基準を守り、効果を出すプログラムの提供
  17 ビジネス革新のための知識、専門性および取り組み事例

 

EDM05 ステークホルダーから見た透明性の保証

 P:主要
  03 IT関連の意思決定に対する経営幹部のコミットメント
  06 ITコスト、効果およびリスクの透明性
  07 ビジネス要件に合致したITサービスの提供

 S:副次的
  01 ITと事業戦略の整合性
  02 ビジネスが外部の法令と規制に準拠するためのITの準拠性とサポート
  13 納期、予算、要件および品質基準を守り、効果を出すプログラムの提供
  14 意思決定のための信頼できる有用な情報の可用性
  15 内部ポリシーへのITの準拠
  17 ビジネス革新のための知識、専門性および取り組み事例

 

以前の付録B表の説明でも言いましたが、やはり表でないと全体像が把握しにくいですね。

しかし、この関係を丁寧に見ていく事で、COBIT5のプロセスによって、17個のIT達成目標が、支援されている n:m の関係を理解できると思います。

 

1回で、IT達成目標とIT関連プロセスのマッピングを説明すると長くなり過ぎるので、付録Cの説明は、COBIT5のプロセスの5つのドメイン毎に行う事にします。

この続きはまた次回以降に、IT達成目標とIT関連プロセス(別ドメイン)のマッピング詳細として、取り上げていきます。

 

最後まで、お付き合いくださいまして、ありがとうございます。

次回以降も、本題のGEITの凄いフレームワークCOBITを中心に、ISACAが発行している資格などについても順次お伝えして行きます。

ただし、ISACAの資料は、著作権の管理が非常に厳しいため、全引用とかはほぼ不可能となっています。

表現を変えたり、かみ砕いた言葉などで説明して行く予定です。

 

皆さまからの、ご意見・ご感想をお待ちしております。

これからのブログの成長に、どうぞご期待ください。

 

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【資格】
・ITコーディネータ
・公認情報システム監査人
 Certified Information Systems Auditor (CISA)
・公認情報セキュリティマネージャ
 Certified Information Security Manager (CISM)
・公認ITガバナンス専門家
 Certified in the Governance of Enterprise IT (CGEIT)
・Certified in Risk and Information Systems Control (CRISC)

 

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